―組織力。
最近、企業や団体、スポーツチームにおいて聞くことが多くなってきた言葉です。
組織力のある企業の業績は伸びる、組織力のあるサッカーチームは勝つ、などと言われていますよね。
会社の会議で「組織力の強化が急務」「組織力を強化しましょう」という話題が挙がっていたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、会社や部のトップに立たれている方は、会社全体を統括するという意味でも「組織力」に意識を向けていらっしゃるでしょう。
ここでは、組織力を強化する意義とその方法についてお話ししていきます。
貴社が、成長を続ける魅力的な会社になるための参考になれば、幸いです。
※分かりやすいように会社に焦点を当てていますが、学校や役所など様々なシーンでも活用できます。
「組織力」と一言に表しても、実際に何のことを指すのか曖昧ですよね。
ただ「組織力を強化しよう」としても、何のために強化をするのか、そして組織力強化のためには何が必要なのかが分からないと、行動の起こしようがありません。
そこで、まずは組織力の意味について考えてみたいと思います。
「組織力」という言葉の意味を辞書で調べると
「一つのまとまりに組織する能力。また,組織として団結することで発揮される大きな力。(出典:三省堂 大辞林)」
と出てきます。
抽象的で、分かりづらいですね…
分かりやすい例に置き換えて考えてみたいと思います。
「高校の野球部」を思い浮かべてみてください。
とある高校の野球部。
この野球部は甲子園の常連校です。
甲子園に出場するためには、地区大会を勝ち抜く強さが必要ですよね。
そして、試合に勝つためには
個々の能力が高いこと
個々が高いモチベーションを保って努力を続けること
選手の能力が最大限に活かせるポジショニングであること
監督と選手全員が同じ想いであること
監督と選手間に強い信頼関係があること
チーム間でのコミュニケーションがとれていて、助け合えていること
が必要です。さらに、常連校となるためには
部が存続すること
部のレベルが落ちないこと(下級生が育つこと)
優秀な選手が入部を希望する価値とブランド力があること
が求められます。
もしも、打てるバッターも投げられるピッチャーもおらず、守備にまわればボールから逃げてばかり…であれば、そもそも試合が成り立ちませんよね。
たとえ個々の能力が高くても、目指すところがバラバラで好き勝手にしていては、勝てません。
また、甲子園に出られるほどの能力と団結力があったとしても、それが三年生だけで下級生が育っていなければ、その年限りで常連校にはなれないでしょう。
これと同じことが、ビジネスの世界でも言えるのではないでしょうか。
監督は組織のトップ、三年生はベテラン社員、二年生は中堅社員、一年生は新入社員、甲子園出場は組織の目標に置き換えて考えると分かりやすいですね。
つまり、組織力とは
1.トップとメンバー間に信頼関係があり、全員のベクトルが同じ方向であること
2.個々の能力が活かせる場所で、高いモチベーションのもと切磋琢磨していること
3.組織内でのコミュニケーションが活発であること
4.助け合いの精神があること
5.永続的に利益もしくは高い生産性の仕事を生み出せていること
6.新人教育ができていること
7.組織として社会に対する価値があり、優秀な人材が入社を希望すること
だと言えるでしょう。
これら全てが揃った時、その組織はひとつのチームとして最大限の力を発揮できるようになります。
個々人の高い能力とそれを活かしたポジショニングによって、1+1=2以上の成果を発揮するのです。
また、セクション同士の連携もスムーズにとれるので、突発的なアクシデントにも迅速かつ的確に対応できるようになります。
組織力を強化するということは、目標達成と同時にリスクヘッジも行えるということなのです。
ではここで、もしも組織力がないとどうなってしまうのか想像してみましょう。
先ほど挙げた7つの項目を逆説にしてみると…
1.トップとメンバー間に信頼関係がなく、ベクトルがバラバラ
2.個々の能力は度外視した人材配置で、みんなやる気がない
3.組織内でコミュニケーションがとれていないので、誤解が生まれても解けず、ギクシャクする
4.誰かのミスは蜜の味。足を引っ張り合っている。
5.利益は微々たるもの、もしくは赤字。だらだら仕事をするので終わるものも終わらない。
6.入社数年での離職率が高い。残っている社員も、仕事ができるとは言えず上長が苦労する。
7.世のために何をしたい、というビジョンがない。
…改めて何か説明をするまでもないですね。
このような企業に成長は望めませんし、経営が傾くことも目に見えています。
結局は人と人の関わりやそれぞれの想い、努力が実を結んでこそ成り立つのが仕事というもの。
人の気持ちや想いを蔑ろにしてはいけない、ということですね。
でも、この7つの項目。
すべてクリアするのはなかなか難しいと思いませんか。
人と人とのことだからこそ、思い通りに行かないことやぶつかる壁も多々ありますよね。
自分一人が頑張っても、みんながついてこないと意味がないし、かといって部下に任せっきりなのも心配だし…。
なにか良い方法はないものでしょうか。
さきほどの7つの項目をクリアするためには、何が必要なのでしょうか。
トップのカリスマ性でしょうか。
それとも、とにかく優秀な人材ばかりを採用することでしょうか。
会社の意に反する人材を切る勇気でしょうか。
確かに、どれも必要なことだとは思います。
ただ、他にも大切なことがあるような気がしますね。
少し視点を変えてみるとどうでしょうか。
「上司・トップという立場」から「メッセージを受け取るメンバー」側になってみると…
どんなトップの話に耳を傾けたいと思うでしょうか。
どんな部署で働きたいと願うでしょうか。
どんな環境だったら、切磋琢磨して成長し、利益も生めそうでしょうか。
…自分を理解してくれていると感じた時、これらの行動を起こせるのではないでしょうか。
自分の事を分かってくれて気持ちを汲んでくれるトップの話なら、耳を傾けて自分も理解しようとする。
自分の能力を分かってくれて、それを活かしながら成長できる部署に配属されたら、モチベーションもあがる。
そんな部署だったら、コミュニケーションも積極的にとりたいと思う。
仲間意識が生まれて、お互いに助け合いながら会社を成長させたいと思う。
愛社精神が生まれるから、後輩のことも一生懸命育てる。
この会社で、世の中の役に立ちたいと思える。
そうして魅力的な会社になれば、自然と優秀な人材が集まる。
いかがでしょう。
反対に自分のことを何も理解してくれず、話も聞いてくれない会社だったら…
どう考えるでしょうか。
きっとあなたも経験したことがあるであろう、メッセージを受け取る側の気持ち。
その気持ちを知ることに、改めて意識を向けてみませんか。
メンバー個人の性格や考え方、得意なことや将来描いているビジョン、やりたいこと。
どんな仕事に向いていて、どんな人と関われば成長できるのか。
それを活かした人材配置や関わり方をすれば、組織としての力はぐんとアップするのではないかと、既に感じている方もいらっしゃると思います。
でも、ここで問題が…
そう、どうやってそれを知るかです。
一人ひとり、時間をかけて面談をする。 それも有りでしょう。
「ああ、こんなに時間をかけて自分の事を知ろうとしてくれてる」という印象は与えられるかもしれません。
ですが、人数が多ければ多いほど、トップにそんな時間はありませんよね。 毎年採用を行っている会社であれば、なおさらです。
中には、会社のトップと話すとなれば緊張して本当の自分を出せないメンバーだっているでしょう。
もちろん、日ごろから一人ひとりとコミュニケーションを取るのは大切なことですが、本人からの話だけでは分からないような本質的な部分を知れたらなお良いですよね。
組織力の強化にはゴールがありません。
組織力が強くて困ることはないのですから、どんどん上を目指したいですよね。
また、社員の入れ替わりや社会情勢の変化など、常に会社をとりまく環境は変わりますから「一度強化すれば安心」というわけでもありません。
組織力強化は、ずっと続けていくものなのです。
「一人ひとりの性格や考え方、得意なことや将来描いているビジョン、やりたいこと。どんな仕事に向いていて、どんな人と関われば成長できるのか。」
を正確に知り続けること。
「そんなことができたら苦労しないよ…。」 と思われる方も多いと思いますが、実は簡単にできる方法があるんです。
それが、本質を知って他己理解を深められる「やまと式かずたま術」の活用です。
「…やまと式かずたま術?初めて聞いた言葉だ…」
という方がほとんどだと思いますので、少しご紹介させていただきますね。
「やまと式かずたま術」とは、一人ひとりの生まれ持った特性を知ることができるコミュニケションツール。
生年月日と名前さえあれば、その人の得手不得手や性格、それに即した人間関係の作り方などが分かります。
仕事をする上での特性や、どんな上司・部下と上手くいくかも分かるため、「やまと式かずたま術」を用いると適材適所への人材配置も可能になるのです。
とは言え、本当にそんなことができるのか、と疑っている方もいらっしゃるでしょう。
当然です、初めて聞いたのですから。
まずは、セミナーにいらしてみませんか。
セミナーでは「やまと式かずたま術」の考え方について、この写真ように和気あいあいとお話をしています。
会社にまとまりがなくて困っている経営者の方や人事部長の方など、会社で大きな責任を任されている方も大勢参加していらっしゃいます。
「こんな風に考えたらよかったのか」
「部下にもこの話を聞かせて組織づくりに役立てたい」
とおっしゃる方も多いです。
組織力を強化して、成長を続ける魅力的な会社になるために。
そしてメンバー全員が誇りを持てる会社になるために。
まずは一度、遊びにいらしてください。